ここでは、アニメ 名探偵コナンのストーリーの展開を理解するために、重要な話だと感じた回をざっくりとまとめてみました。
主に黒の組織が絡む話が多めです。今回はベルモットとの対決後から赤と黒のクラッシュシリーズまでとなっています。
・346~347話「お尻のマークを探せ!」
OP:君と約束した優しいあの場所まで/三枝夕夏
ED:君という光/GARNET CROW
この話の事件自体は重要ではないが、
灰原が証人保護プログラムを受けないかとジョディ(FBI)に勧められた回。ここで言う証人保護プログラムとは、
ベルモットに関する情報を証言してもらう代わりに、名前や住所を変えて別人として生きることで、ベルモットから灰原を守る制度のこと。
しかし、証言保護プログラムを受けると、友人や家族とは会うことも電話することもできなくなる。
「いい返事を待っている」とジョディに告げられた灰原だったが、歩美の「逃げてばっかじゃ勝てないもん!!」という一言に心を撃たれ、灰原は証人保護プログラムを断り、新たな一歩を踏み出すのであった。
・385~387話「ストラディバリウスの不協和音」
OP:START/愛内里菜
ED:忘れ咲き/GARNET CROW
ベルモットとの対決の際、ベルモットが組織のボスと思われる人物にメールを送信したのだが、それを横で聞いていたコナンはその携帯のプッシュ音に聴き覚えがあるのであった。
そんな折、毛利探偵事務所にとある音楽一家から依頼の手紙が届く。
その一家の中にいる絶対音感を持った作曲家である羽賀響輔に、携帯のプッシュ音のことを尋ね、その音程が童謡の
「七つの子」であることが判明。
後の394~396話「奇抜な屋敷の大冒険」にて、判明したプッシュ音から
組織のボスのメールアドレスが明らかになる。
・425話「ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間」(2.5時間SP)
OP:衝動/B’z
ED:悲しいほど貴方が好き/ZARD
水無怜奈(キール)初登場回。事の発端は、アナウンサーの水無怜奈が毛利小五郎にストーカーの依頼をしたことから。
ストーカーの正体を調査すべく、コナンは玄関付近に発信器と盗聴器を仕掛けるのであった。
しかし、ストーカーは水無怜奈のファンである1人の小学生の仕業だった。
これでストーカーの依頼を受け終わったコナン一行であったが、盗聴器を回収し忘れたことに気が付く。
急いで取りに行こうとするが、盗聴器は水無怜奈の靴の裏に貼り付いてしまった。
そして、なんとそこから組織のボスのメールアドレスである「七つの子」のメロディーを奏でた携帯のプッシュ音が聴こえてきたのであった。
さらに、水無怜奈は組織の一員であるジンと電話でやり取りをし始める。
水無怜奈を追跡すべく、博士と灰原と共に行動するコナンであったが、その途中で偶然ジョディと出くわす。
こうして、FBIも捜査に協力する形になったが、盗聴器から聞こえてきた会話から、組織が暗殺計画を実行しようとしていたことが分かった。
暗殺計画を食い止める途中、水無怜奈の靴に付いた盗聴器を回収できる絶好のチャンスが訪れるが、そこで不運にも水無怜奈と鉢合わせしてしまう。
水無怜奈はコナンの
首元に手を当て、「まさか私をつけて来たの?」と問いかける。
そして、「違うよ、たまたま偶然・・・」というコナンの答えに対して、水無怜奈は
「ありがとう、本当に助かったわ」と告げるのであった。この言葉の意味とは・・・
追跡を続けるコナンとFBIだが、ついにバイクに乗ったベルモットと思われる人物を視界にとらえる。
しかし、追跡を振り切られてしまいかけるが、その時一人の子供が急に路上に飛び出して来て、バイクに乗っていた人物は横転し重傷を負う。コナンとFBIが駆け寄ると、それはベルモットではなく水無怜奈(キール)であった。重傷の水無怜奈をそのまま放置しておくわけにもいかないので、FBIは彼女を病院へ連れて行く。
一方、組織は履き替えた水無怜奈の靴底から発信器と盗聴器を発見する。
そして、標的は計画の直前に水無怜奈が会っていた毛利小五郎に。焦るコナンは急いで探偵事務所へと向かう。
小五郎の背後をとったジンたちであったが、間一髪でコナンが到着し小五郎が無関係であることを組織に伝わるように芝居をする。
「疑わしきは罰せよ」というジンに対し、「警察と関わりが深い小五郎を殺したりしたら・・・」とジンを説得するベルモット。
ベルモットの説得もあり小五郎殺しは免れるが、盗聴器に指紋が残っているため調べれば誰の仕業か分かるだろうとジンは微笑む・・・がその時、ジンの背後からの弾丸により盗聴器はかき消される。
振り向きよく見ると、そこにはFBI捜査官赤井秀一の姿が!
結局、組織には「
毛利小五郎はFBIが我々を誘い込むためのただの餌にすぎず、発信器と盗聴器はFBIが仕掛けたもの」と思わせることに成功し、一件落着したのであった。
水無怜奈はというと、FBIが病院にかくまうことで、
FBIは組織との糸を得ることができた。
こうして、FBIと組織との水無怜奈を水無怜奈をかけた駆け引きが幕を開けたのである。
・429~430話「もう戻れない二人」
OP:衝動/B’z
ED:悲しいほど貴方が好き/ZARD
本堂瑛祐初登場回。本堂瑛祐とは、蘭が通う帝丹高校に転校してきた高校2年生。
とてつもなくドジな少年だが、目元はあの水無怜奈に似ている。
本堂瑛祐と水無怜奈には、何か関係があるのか果たして・・・
・462~465話「黒の組織の影」
OP:雲に乗って/三枝夕夏
ED:白い雪/倉木麻衣
ある日、本堂瑛祐が毛利探偵事務所に遊びに来た時、子連れの依頼者が訪問してきた。
その子供が言うには、死体を遺棄する現場を目撃したらしい。
小五郎は馬鹿らしく思っていたが、本堂瑛祐はその子供の
首元に手を当て、「君の言ったことは本当は嘘なんだろ?」と問いかけるのであった。
そう、
この仕草は以前水無怜奈がコナンにした仕草と全く同じものである。
この話の事件解決後も、本堂瑛祐は小五郎に水無怜奈のことについて聞き出そうとしていたことから、コナンはますます本堂瑛祐に対する不信感を募らせるのであった。
話が変わって、本堂瑛祐が小五郎に紹介した依頼場所付近で殺人事件が発生していた。
そして、目暮警部に連れられて着いた現場となる一家の中に、なんと以前路上に飛び出し水無怜奈が重傷を負う原因となった少年がいたのだった。
その少年は、「ママを殺したのはあの外国の怪しい女の人だよ!」と言う。
その怪しい女は、その少年から目撃した事件について詳しく聞き出そうとしていたらしい。
そして、その女の「ウーマン」という発言からそれがベルモットであり、
水無怜奈が重傷を負ってどこかの病院にかくまわれているという情報を握られてしまったことにコナンは気付く。
さらに、本堂瑛祐もその少年に同じようなことを聞いていたと蘭から知らされ、本堂瑛祐にもその情報を握られてしまうのであった。
・491~504話「赤と黒のクラッシュ」
OP:愛は暗闇の中で/ZARD
ED:雪どけのあの川の流れのように/三枝夕夏
FBIと組織が激突する14話構成のシリーズ。
事の発端は、水無怜奈の大ファンである人物から見せてもらったビデオから、彼女の血液型がAB型であることが判明したことから。
しかし、本堂瑛祐はO型なので、昔輸血してもらったという本堂瑛祐の姉もO型以外ありえない。
このことから、
水無怜奈と本堂瑛祐の姉は別人であると思われた。
また、本堂瑛祐が水無怜奈がかくまわれている杯戸中央病院で彼の父親の会社の仲間を見たという。
本堂瑛祐の父親はカンパニー、通称
CIAの人間であることは服部平次の協力で調べがついていた。
さらに、ジョディから彼の父親の名前がイーサン・本堂で日本に潜伏していた時、黒づくめの組織を探っていたことも発覚する。
コナンはCIAが本堂瑛祐を保護してくれたと思ったが、実はイーサン・本堂はすでに死亡しているとジョディに告げられる。
さらに、彼を殺したのは水無怜奈であり、ますます水無怜奈は本堂瑛祐の姉ではないと思われた。
だが、なぜ本堂瑛祐は会っていないはずのCIAの仲間を見つけられたのか。
そもそも、本堂瑛祐は父の会社の仲間を見たのではなく、手がかりを見つけたと言っていた。
そして、コナンは本堂瑛祐の話を聞いた蘭に詳しく事情を聞き出すと、その手がかりとは父が会社の上司に打ってたメールアドレスと同じものを打ってた人を見つけた、というものであった。
なぜ、見たこともないメールアドレスが分かったかというと、携帯のプッシュ音がそれと同じだったから。
そして、そのプッシュ音こそが「七つの子」であった。
これが意味することは、
本堂瑛祐が杯戸中央病院で見つけたのは、CIAではなく黒づくめの組織の方であった、ということである。
組織の人間が病院に潜伏していると分かった以上、ジョディは水無怜奈を別の場所に移動させようとするが、赤井秀一は組織との糸を1本から2本に増やすチャンスだと言った。
容疑者は3人。組織の人間を割り出すべくコナンが自分の携帯を取らせたりしてこの3人に探りに入った結果、コナンと赤井の推理により
楠田陸道という男が組織の一員であることが判明した。
早速、楠田陸道に探りを入れるFBIであったが、勘付かれ逃げられてしまい、赤井の追跡により捕えようとするも拳銃で自殺されてしまう。
自殺されてしまったことにより、連絡が途絶え不審に思った組織が杯戸中央病院に乗り込んで来ることは間違いなかった。
そしてついに組織が水無怜奈奪還のため動き出す。
組織は巧妙な手段でFBIを手玉に取り、水無怜奈が眠っている病室を嗅ぎ付けた。
病室がバレてしまった以上、動かざるを得なくなったFBIは3台の車に分担して水無怜奈の脱出を試みようとする。
しかし、ジンの推理により水無怜奈が乗っている車を判別されてしまう。
その車を運転していたFBI捜査官キャメルを組織を振り切ろうとするが、その時目覚めた水無怜奈に不意打ちをくらいダウン。
さらに、キャメルの乗っていた車が組織の仕掛けたプラスチック爆弾により炎上。
こうして、水無怜奈を奪還されてしまったFBIだが、
これはすべてコナンと赤井による計画の内だったのだ。
実は、水無怜奈は少し前に目覚めており、赤井とある契約を結んでいた。
その前に、病院内に隠れていた本堂瑛祐が水無怜奈の部屋に入ってきて、真実を確かめようとしていた。
本堂瑛祐は水無怜奈を姉とは別人であると思っていたが、コナンから
本堂瑛祐は白血病の治療のための骨髄移植でO型からAB型になっていたという事実を知らされる。
つまり、
水無怜奈は本堂瑛祐の姉と同一人物であった。
さらに、水無怜奈はイーサン・本堂と同じCIAの諜報員であることも明かされる。
コナンが水無怜奈がCIAの人間であると分かった要因の一つに、相手の首元に手を当て問いかけるCIAがよく使う嘘発見法がある。
また、水無怜奈が実の父親であるイーサン・本堂を殺したこともここではっきりする。
事実確認が済んだ後、赤井は水無怜奈に一つ提案をする。
その提案とは、「再び組織に戻れ」という驚くべきものであった。
赤井は水無怜奈に、
組織の懐に潜って探って組織とFBIを結ぶ糸になってくれと頼んだのである。
こうして、コナンと赤井の計画が思い通り成功した後、水無怜奈はジンに赤井秀一暗殺を命令された。
水無怜奈は赤井に「一人で来葉峠に来るように」と告げた。
これを聞いたFBI捜査官ジェイムズはもちろん止めようとしたが、「行かなければ十中八九水無怜奈は殺される」と言って、赤井は来葉峠へと向かった。
来葉峠で落ち合った赤井秀一と水無怜奈。
水無怜奈は命令通り、赤井の肺を拳銃で貫いた。
カメラ越しで事の様子を見ていたジンとウォッカだったが、ジンは「頭に弾丸をぶち込め」と言った。
赤井「まさかここまでとはな・・・」
水無「私も驚いたわ・・・こんなにうまくいくなんて・・・」そう言って赤井の頭を打ち抜いた水無怜奈は、赤井を彼が乗ってきた車ごと爆破させ、その場を後にした。
その後、ジョディは来葉峠で焼死体が発見された遺体が赤井であるかどうかを確かめるべく、赤井が触れたコナンの携帯を持って警視庁へと向かった。
調査の結果、焼死体の指紋とコナンの携帯に付着した指紋とが一致したため、
赤井秀一の死亡は断定した。
こうして、FBIは水無怜奈という決して剥がれることがない鋼の鎖を打ち込んだ代わりに、赤井秀一という絶対的エースを失ったのであった。